マークシート試験であるTOEICとIELTSは全く違う

IELTSはマークシート式の試験ではない。
回答欄に答えを書いていく記述式の試験である。

これはTOEICに代表されるマークシート試験、つまり選択式の試験と全く異なるものである。
なぜなら、選択式では文字どおり答えを「選択する」作業を行う試験だが、記述式では答えを「想像する」「探す」「編集する」作業を行わなくてはならない。

まず、答えを「想像する」とは、答えの形式が、
「記号で答えるのか」、
「言葉で答えるのか」、
「問題文中から一部分をそのまま抜き出すのか」、
「自分で指定字数に合わせて編集するのか」
というように、複数の回答方法のどれに該当するのか初めに考えなければならない。
これは、選択式には全く無かった工程だ。

次に、問題文中から抜き出す場合は、答えとなる部分を「探す」作業、さらに、字数や内容に合わせて適宜文章を「編集する」場合もある。
このように作業の内容が一律ではなく、しかもそれぞれが、単に「選択する」に比べて高度な内容になっている。

試験中に行う作業がこれほどまで違えば、当然その対策方法も異なることになる。
まず、マークシートと記述式は全く異なる試験であるということをしっかり認識するべきである。



マークシート型の攻略法はIELTSの試験に通用しない

マークシート型の試験で、時として効果を発揮する作戦。
それは、「消去法作戦」と「なんとなく作戦」だ。
マークシートの解答群には、見たとたん明らかに違うと分かる選択肢が1つ2つ含まれていることがある。
それらを除外して残り2つの選択肢を検証して、間違っていそうなものをさらに外す。
そして残った1つにマークする。マークシートはこの手法でかなり得点が稼げる。

また、消去法もうまく行かないときは、なんとなく一番もっともらしく感じた選択肢を選ぶ。最終手段のこの手法も意外と成果が上がることがある。
マークシートを始めとする選択式の試験が蔓延している現代の試験環境では、我々は自然と選択問題に対応する能力が身についていく。
逆に選択肢試験に対応する能力を身につけていない限り現代の試験には全く対応できないと言っていい。

しかし、IELTSは選択式の試験ではない。
中には選択問題も含まれるが、大部分は記述式である。
記述式の場合、選択肢は無限大にあり、そして1つも例示されていないのだ。
我々が長年培ってきた、あの2つの必殺技は全く使うことができないのである。

さらに悩ましいのは、正解がいくつもある場合があることだ。
はっきりと、「これが正解」というのではなく、「これも正解」「あれも間違ってないので正解」「こういう表現に変えても正解」というように、正解が多数存在する場合があるのだ。

こうなるともう、「マークシートとは全く次元の違う試験」と言わざるをえない。
このような試験に、マークシート試験と同じ勉強法、同じ戦術で戦おうとするのは、戦闘機に竹やりで向かっていくようなものである。
最初から勝負はついている。




問題集と解答しかないIELTS対策本には注意!

我々がIELTS学習を始めるにあたって最初に悩まされるものである。
なにしろ、日本語の対策本がない!!!のである。

ようやくここ数年で2,3冊でてきたもののお世辞にも充実しているとは言える状態ではない。
ほんとに初めての人にしか薦められない導入編の対策本。
TOEIC、TOEFL 専門の講師が片手間で書いたような対策本など・・・。
ほんとに IELTS 受験経験があるかどうかも疑わしい状態だ。
(なまじあったとしても、対策本を執筆する目的で1回程度受験しただけだろう。)

しかもそれは、我々本気の受験者とは全く異なる精神状態での記念受験なわけだ。
このような現状で我々は、結局洋書の対策本に頼らざるをえない。

しかし、ここにも罠が待ち受けている。
洋書のIELTS対策本は種類が豊富だ。
まず、我々は悩む。いったいどれを選んでいいのか。
同じ対策本でも何種類もバージョンがある。
「Student's Book」,「Student's Book + Answer keys」,「Self Study Book」
「Personal Study Book with Keys」,「Teacher's book」
「Book with Cassette」,「Book with CD」…

はっきり言って「発行元の出版社以外理解不能」と思われるほどだ。
多彩なバージョンをほぼ同じ表紙で出しているものも多数ある。
細心の注意を払わないと、望んでいたものと異なるものを購入する危険性もある。
さらに、IELTSは日本では知名度があまりにも低いため、書店でも扱っていないことが多い。
日本有数の巨大書店でさえ、棚の一角にわずかな洋書が並んでいるだけである。

そうなると殆んどの場合、インターネットもしくは、ブリティッシュカウンシル(IELTSの試験を主催している組織)から郵送で購入することになる。
これらの場合は、中身の確認すらできないのである。
こんな状態でIELTS初心者はどう教材を選べばいいのか。
途方にくれてしまう。

しかし・・・
本当の問題はこんなことではない。
この山のような洋書版IELTS対策本は、「対策本としてのレベルがあまりにも低い」ということである。
解答だけでほとんど解説がない ←80%以上の対策本はこのレベルだ。
もし嘘だと思うなら、大きな書店に足を運んでみて欲しい。
あまりのレベルの低い本のオンパレードに衝撃を受けるはずだ。

私はこのサイトを執筆するにあたって、東京都内の巨大書店を渡り歩き、そこにおいてあった IELTS 対策書籍、全てについて、調査を行った。
東京駅の丸善本店、八重洲ブックセンター本店、御茶ノ水の三省堂書店、新宿の紀伊国屋本店、南口店、ジュンク堂書店・・・
解答が無い、解説が無い、音源が無い・・・
ある程度結果は予想していたものの、あまりのひどさにあきれてしまった。
解説がなくてどうやって独学で実力をつけろというのだ。悪い冗談のような話だ。

このような対策本しか選択肢がない我々は、本当に不幸な状況にある。
おかげで我々は個人レベルで試行錯誤を繰り返さねばならず、その結果合格までに多大な時間と労力を要することになる。
日本におけるこの不幸な現状を早急に改善する必要がある。
それが私がこのサイトを作成する原動力になっている。



IELTS受験で何度も失敗する

私がなぜ、このように言えるのか。
それは、私自身が泥沼の中でもがき続けてきたからだ。
私がIELTS受験を始めたとき。
何をやったら良いのか全くわからなかった。
試験に関する情報があまりにも少ないのだ。
日本語の対策本も全く出ていなかった。

試験の情報を得るのは、実際に自分自身が実験台になって受験するしかなかった。
ブリティッシュカウンシル(IELTSの試験を主催している英国の組織)の試験申込み書に紹介されているIELTS試験対策本を購入し、そして、2万円以上の受験料を振り込み受験した。
2週間後に届いたスコアは散々なものだった。
そして、また3ヶ月後に受験する。
前回より少しスコアが上がったものの目標には程遠かった。

そうして何回か受験したものの、スコアが伸びない。
やはり情報があまりにも少なく、独学は厳しかった。
その後、IELTS対策コースを開設している学校に通い、IELTS対策の教材と解き方のテクニックを学んでいった。
スコアも徐々に上がっているのだが、まだ目標スコアをクリアすることができない。
そうしているうちに、いくつかの学校、さらにいくつかのコースを受講していった。

おかげで新しい情報も得られ、学習教材も溜まった。
しかし、ここで新たな問題が発生した。
IELTSの学習を始めたうちは、「何をやったら良いかわからない」だったのが、今度は「やることがありすぎてわからない」に変わってしまったのだ。

教材は山のようにあるが、どれも消化不良!という悲しい状況だった。
せっかく多額のお金をかけてもこれじゃぁ意味がない。。。
当時は本当に自分が情けなかった。
IELTSのスコアの上昇も止まってしまい、あと1歩届かない状況が続く。
それと同時に、4科目すべて失敗せずにスコアを出すという難しさを実感。
前回クリアできた科目が今回はクリアできない。
4科目全てのスコアを目標以上に揃えることの難しさ。
何度受けても合格しない。
「もう辞めようか。」
何度も思った。
でも、オーストラリア永住の夢をあきらめられなかった。





サブコンテンツ

このページの先頭へ